ITベンチャー5社による「子育Tech委員会」発足、長期プロジェクト開始~テクノロジーで心身共にゆとりある子育て環境を推進イベントや調査を共同実施~

2018/10/02

ITベンチャー5社による「子育Tech委員会」発足、長期プロジェクト開始~テクノロジーで心身共にゆとりある子育て環境を推進イベントや調査を共同実施~

株式会社カラダノート、株式会社ファーストアセント、株式会社AsMama、株式会社オトバンク、fotowa(ピクスタ株式会社)の5社は、ITやテクノロジーを活用し心身共にゆとりある子育て環境の実現を目指すサービスを『子育Tech(こそだてっく)』として提唱・推進していく共同組織『子育Tech委員会』を10月2日に発足いたしました。今後は、参画企業を集い、理念を広げていくとともに、定期的に子育て×IT・テクノロジーに関する調査発表やイベントを開催し、テクノロジー×子育て分野の発展・認知向上を目指してまいります。

◆『子育Tech』とは

ITやテクノロジーを活用し心身共にゆとりある子育て環境の実現を目指すサービスを「子育Tech」として、2018年3月より株式会社カラダノートが提唱してまいりました。

『子育Tech』は、子育てにおいてITやテクノロジーを使い、以下を実現するサービスと考えます。

①育児の記録や共有の効率化するもの
②育児の情報収集の効率化するもの
③育児にまつわる夫婦間のコミュニケーションの糸口になるもの

◆『子育Tech委員会』発足の背景

米国では、「BabyTech」と呼ばれる妊娠から乳幼児の育児に関する技術分野が発達しており、「Baby Tech Awards」が催されるほど市場・認知共に成熟しています。日本国内でも、子育てとIT・テクノロジーを身近な存在にしていくことを目指すべく『子育Tech』という概念が誕生しました。

「子育てとIT・テクノロジーを活用し、心身共にゆとりある子育て環境を実現する」という理念に賛同した子育てに関わるITサービスを運営する5社が集い、共同提唱していくことで、子育ての様々なシーンでトータル的にサポートできると考え、「子育Tech委員会」の発足に至りました。各社が協力することで、現代にマッチした子育ての価値観と環境づくりを目指して活動していきます。

◆『子育Tech委員会』が解決したい課題

共働きが進む一方で、昔のような地域社会とのつながりも薄れ、家庭内でもワンオペ育児の問題が近年顕在化するなど、現役子育て世代は心身ともに負担のかかる環境におかれるケースが増えています。

一方で、テクノロジーの発展により、育児の記録や共有などの効率化、家族のコミュニケーションや社会とのつながりを促進するもの、不安やストレスを緩和するものなど、子育て世代の様々な場面を助ける様々なサービスが世の中に存在しています。

しかし、子育てにテクノロジーを活用することに利便性を感じながらも、手間をかけてこそ愛情という認識を持つ人も多く、年代が上がるほどにテクノロジーを利用することや、効率化をはかることに対し否定的な価値観もみられるのが現状です。この認識と価値観こそ、現代の日本の育児環境における改善すべき課題と考えています。

◆『子育Tech委員会』が実現したい世界

「子育Tech委員会」では、テクノロジーを子育てにうまく取り入れる「子育Tech」を安心して実践できる社会づくりを目指します。これにより、家族、地域、社会とコミュニケーションを深め、子育て世代が心身ともにゆとりを持ち、新たに生まれる時間とつながりによって、子どもに愛情を注げる社会を実現します。

◆子育Tech委員会概要

参画企業(2018年10月2日時点)

株式会社カラダノート:「ママびより」など

妊娠中のお母さんの情報の記録や共有、収集を助ける「ママびより」など妊娠〜育児に関するアプリやウェブサービスを提供。

株式会社ファーストアセント:「パパっと育児」

赤ちゃんの泣き声から感情を分析する泣き声診断などの機能があるアプリ「パパっと育児」を提供。

株式会社AsMama:「子育てシェア」

子どもの送迎・託児を友だちと頼りあえるアプリ「子育てシェア」を提供。

株式会社オトバンク:「audiobook.jp」

子どもを抱っこしながらや寝かしつけながら、家事をしながらなど様々なシーンで読書できるオーディオブックのアプリ「audiobook.jp」を提供。

ピクスタ株式会社:「fotowa」

カメラマンとユーザーをマッチングさせる家族向け出張サービス「fotowa」を提供。ニューボーン、お宮参り、卒入学、七五三などで、好きな場所で、自然体の家族写真を撮影可能。

◆今後について

テクノロジーを使って、心身ともにゆとりある子育てをする『子育Tech』を推進し、子育ての周りの目などの精神的障壁なくテクノロジーを利用できる環境づくりを目指してまいります。

フェーズ①:子育て現役世代への認知と意識改革

「手間暇かけてこそ愛情」という価値観と「テクノロジーを育児に取り入れることによる利便性の高さ」の間で揺れる現代の子育て世代に、子育Techの概念を浸透させ、引け目を感じることなく「子育Tech」を取り入れた心身ともにゆとりある育児の実現を目指します。

・子育Tech委員会共同によるイベント:半期に1度のペースで実施
・参画企業個別開催によるイベント:2〜3ヶ月に1度ペースで実施
・子育て×テクノロジーに関する調査レポート:2ヶ月に1度ペースで実施
・子育Tech委員会参画企業の募集(随時)
※参画企業10社以上集まった段階で一般社団法人化を目指す。

フェーズ②:孫育て世代の理解共感

子育てに関する知識や価値観に世代間でギャップがあることから、現役子育て世代だけでなく、その親世代への理解を目指し、地方自治体や、NPO法人等にも協力を仰ぎながら、孫育て世代を対象としたイベント等を実施。地域全体の価値観の変換を目指し、子育てしやすい環境づくりに努めます。

◆参考資料◆

調査名:カラダノート「子育て×テクノロジーに関する意識調査」 調査期間:2018年9月25日〜9月27日 回答者:カラダノートユーザー 0歳~3歳を子育て中のお母さん300名 調査方法:インターネット調査

子育てにITやテクノロジーを取り入れることに利便性を感じてる人は96.6%いることがわかりました。

一方で、手作りや手間暇かけることが愛情であると感じている人も57.6%いることが判明。 子育Tech委員会では、ここに現代の子育て世代の心理的課題があると考えました。

さらに、育児中にスマーフォトンなどを使用していて周囲から注意や否定的なことを言われた経験があるかを問う質問では、「全くない」と答えた人が42.7%いる一方で、約6割にあたる57.3%が程度の差こそあれ、なんらかの経験をしていることもわかりました。

明確に「ある」と回答した21.7%に詳しく否定的な体験をきくと、否定的な指摘をする世代は50代以上が約8割であることもわかりました。

具体的なエピソードを聞くと、以下のような声が届きました。

• 授乳記録をアプリでつけていたら、ノートで丁寧につけたほうがいいんじゃない?といわれた(30代・女性)
• スマートフォンで記録を取っていたら、義母に子供がいるときにはスマートフォンを触らないほうがいいといわれて言い合いになった(20代・女性)
• 記録をしていたものを見返していたら、「授乳の時は、赤ちゃんの顔を見てあげないと」、と義母に言われた。(30代・女性)
• 電車で隣り合わせた60代くらいの女性に「携帯ばかり見てないで」と言われた(30代・女性)
• アプリでトイレの記録を取っていたら、夫に「子供がいるときにスマホを触るのはやめなよ」と言われた。アプリで記録をとっているのを説明したら特に何も言わなかったけど、周りにもそう思われてたら嫌だなという気持ちに。(20代女性)
• 「スマホ育児」といわれるとドキッとする。スマホを子供に使わせてるわけじゃないけど、自分が使うというだけでも非難されるような気がしてスマホを触らない方法のほうがいいのかなと思ってしまう。(30代女性)

「子育Tech委員会」ではこうした結果から、テクノロジーを取り入れた子育てに対する利便性や豊かさを提案し、世代間における子育てに対する価値観の違いを認め合える文化になるよう、取り組んでまいります。